屋外広告の看板デザインとは:ヒトマネでは仕事にならない

フルカラー出力がはやりだから、じゃあ俺もフルカラーで、って考えではいけません(と思ってます)
看板屋に限らず広告屋というのは、常に時代の先を見ていないといかんのです。(時代の「逆」ではないので注意!)
世の中が四角い看板ばかりだったら丸い看板を作ってみる、丸い看板ばかりになったらまた次を考える
同じような看板だらけの中で、いかに目立つか(目立つという表現は的確でない気もしますが)をいつも考える
極端なことを言えば、華やかなネオンだらけの路地であれば、あえて照明を抑えた店舗のほうが人の注意を惹くことが できるでしょう。
パソコンの文字を使った看板ばかりになったら、こっちは手書きの看板を作る(この流れももう陳腐化してますね、今提案してるようじゃダメです)
フルカラーの写真が高解像度で使われた看板ばかりになったら、あえて昔の映画看板のように絵描きをしてみる

こういった発想がなく、単に見栄えのいいものを作ってればいいや、と考えている人は必ず看板デザイナーとしては淘汰されていきます。
紙媒体のデザインよりも看板デザインのほうが単純なようでいて実ははるかに難しいのです。
これもまた新人デザイナーに試すんですが(イジメじゃないですよ)
「株式会社○○ 新入社員募集説明会 ○月○日○時 ○○ホール3F」
と殴り書きした紙を渡して「看板にしろ」というと、たいてい困ってしまうんですよ。(彼らの思ってる)看板デザインの 入り込む余地がないんですよね。絵とか写真とか、キャッチコピーとか、説明文とか・・・
しかも、もう一つ罠が仕掛けてあって、一応レイアウト用の枠(立て看板)は寸法を指示するんですが(もちろん立て看板だから縦長ですよ) 中に入れる文字は横書きにして渡すわけです。驚いたことに何人かは縦長の看板に横書きで一生懸命レイアウトをします^^;
しかもパソコンは使わせません。紙と鉛筆、消しゴム、定規、それから(これも罠です)色鉛筆。
まあ、出来上がってくるレイアウトが面白いこと。
単純に文字を配置するだけの能力、できればレタリング能力が見たいだけなんですが、ありえない絵を描くコもいます
(僕は職業柄、「文字だけの看板」を注視します。看板屋のウデが出るとこなので)

でも、よく考えたら、この「ありえなさ」がすごい大事なんだよなぁとも思います。
長く仕事をしていくと、「ありえなさ」がなくなっちゃうんですよね。スポイルされるというか、
「目立つ」「調和」「人目を惹く」「好印象」「記憶に残る」ということと、初々しい(w)ころに持ってた「ありえなさ」を うまくミックスして、今日もまた看板デザインを描いてます。

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